愛知今伊勢道院では、
一宮市で子どもから社会人まで
多くの拳士が少林寺拳法の修練に励んでいます。

その日の修練を通して指導者として感じたことを、子どもの成長や武道教育の視点から、
短いメッセージでお届けします。
 

少林寺拳法の自由組演武は、とても格好よく華やかに見えます。しかし実際は、時間や技の種類など、細かなルールの中で行われています。
一見、不自由に思える「制約」。でも、その枠があるからこそ、「この条件の中でどう表現するか」を考え、工夫やオリジナリティが生まれていきます。
仲間と試行錯誤しながら成長していくことも、演武の大きな魅力です。限られた中で考え、協力して乗り越える経験を、自分の可能性を広げるチャンスに変えていきたいですね。
積み重ねた挑戦が、やがて「自分らしさ」や「本当の強さ」につながっていく。制約を味方につけて、もっと自由に、もっと面白く。
そんな学びが、少林寺拳法にはあります。

6月の大会に向けて、自分に足りないところを見つめ直し、稽古のたびに意識して取り組んでいる拳士がいます。
一つひとつ課題と向き合いながら、少しずつ動きが変わっていく。毎回の稽古で成長が見られ、その積み重ねが力になっています。
誰かよりできるか、上手いか―。大切なのは、他人との背比べではありません。 昨日の自分より、今日の自分が少しでも成長しているか。
結果だけではなく、この成長していく過程こそが、子どもたちにとって何より大きな財産になります。
今日も一歩前へ!

今日は「突き」を繰り返し稽古しました。
白帯の拳士は、一つ一つの動きを思い出しながら真剣な表情で。色帯の拳士は、姿勢や力の使い方を意識しながら、何度も動きを確認していました。
同じ「突く」という動作でも、白帯と色帯では求められるものが違います。
まずは動きを覚えること。そして次は、より強く、より綺麗に、より正確に。繰り返し稽古を重ねながら、技は少しずつ深まっていきます。
同じ技でも、積み重ねた分だけ成長が見えてくる。
そんな稽古の時間でした。

今日は、白帯4名が昇級審査に臨みました。
道場に入る時は、少し緊張した表情。それでも審査が始まると、大きな気合いとともに、力いっぱい動く拳士たち。教わったことを思い出しながら、一つひとつの動きを真剣に行っていました。
「うまくできるかな…」そんな不安を抱えながらも、最後まで一生懸命やり切る姿からは、日々の積み重ねと成長がしっかり伝わってきました。
継続は、大きな力になります。コツコツ続けることの大切さを、あらためて感じる一日でした。

「お願いします!」と元気な声が道場に響きます。汗をかきながら夢中で稽古する子どもたち。
その一生懸命な姿に、自然と周りも元気になっていきます。
うまくできなくても、何度も挑戦する。一生懸命に取り組むことは、自分のためだけではありません。その姿には、人を惹きつける力があります。
見ている誰かに、勇気や元気を与えてくれる。
一生懸命には人の心を動かす力がある。
私たちは、そう信じています。

道場では、上級生が自然と下級生に歩み寄り、声をかけて面倒を見てくれています。
私に言われたからではなく、「今、何をすべきか」を自分で考えての行動です。帯の結び方を教えたり、技のコツを優しく伝えたり。相手の目線に立って伝えようとする中で、子どもたちの心も大きく育っていきます。
自分だけが...ではありません。周りを見て、誰かのために動ける優しさ。
その「心の成長」こそが、私たちが何より大切にしている強さです。

楽をして上手くなることはありません。でも、楽しみながら上達することはできます。
ただし、ここで大切にしたいことがあります。努力や苦労から目を背けてしまうと、本当の「楽しさ」にはたどり着けないということです。
真剣に技と向き合い、うまくいかない壁にぶつかりながらも、どうすればできるかを考え続ける。その積み重ねが、できなかったことを「できる」に変えていきます。その瞬間に、子どもたちは心からの達成感と楽しさを味わいます。
一生懸命取り組む中にある、本当の面白さ。私たちは、そんな「質の高い楽しさ」を大切にしています。

今、道場では昇級審査に向けて、白帯拳士たちが一生懸命に稽古に励んでいます。
さっきまでできなかった動きが、稽古が終わる頃には、ふとできるようになっている。そんな「小さな成長」が、あちこちで生まれています。
たとえ一歩ずつであっても、昨日までの自分を超えていく。その変化こそが、今日、道場へ足を運んだ本当の意味。
大きな目標に向かって、小さな「できた!」を積み重ねていく。 その喜びを知った拳士たちの目は、自信に満ちた輝きを放っています。